超過死亡のこと
※ブログをXにシェアしたところ、データは超過死亡ではないのではないか、という主旨のご指摘ありました。
まずトレンドラインが過少予想すぎるね @digidigidaisyさんのポストから |
ポストにご指摘の通り、予測の青い点線は直線を伸ばしただけのものです。
ブログは敢えて削除や修正はしませんが、ご指摘も踏まえてお読みいただければ…
超過死亡という言葉をご存知でしょうか?
誰しもがいつか必ず死をむかえます。どんなに望んでも不老不死ということはあり得ない。人は致死率100%です。
いつその時をむかえるか、それは人ぞれぞれですが、日本全体でみると毎年、大体一定の人数がお亡くなりになり、その積み重ねられた過去のデータから統計によって今後の死亡者数を予測することができます。
「過去のデータをもとに統計モデルから予測された死亡数」と「実際に観測された死亡数」の差を超過死亡数、または過少死亡数といいます。
将来の人口予測は様々なデータのなかで最も精度が高いものの一つといわれてきました。人口は予測出産数と予測死亡数から導かれますから、それぞれ狂いの少ない予測ということだと思います。
例えば大災害やパンデミックが起こると予測より多くの方が亡くなります。これが超過死亡です。
コロナ禍では…
2年ほど前、ちょうどコロナが明けたと思われる頃だったと思います。ある勉強会に参加した際、コロナ禍における超過死亡の話をお聞きしました。
講師は元厚労省官僚の方で厚労省HPにオープンにされているデータをもとに様々な話をしてくださいました。
その中にコロナ禍における超過死亡の話がありました。
デルタという重症化しやすい株が流行った2020年は、実は超過死亡はマイナスとなっています(過少死亡~下のグラフの緑の棒)。これは通常より感染症に対する意識が高まり早期治療などの効果があったのではないか、とされました。その翌年(2021年)、反動で(死亡者数が翌年にずれ)死亡者数が増えているのも理屈に合います(グラフオレンジの棒の左側)。
勉強会の時点では、次のオミクロン株が流行った2022年までのデータでした。オミクロン株は感染力は高くなり、重症化率は下がったとされています。
2022年に超過死亡となった(グラフオレンジの棒の右側)のは、出歩かなくなったり、人と会わないようにするなどという社会生活が特に高齢者の老化を促進してしまい、結果として免疫力低下につながったのではないか、というのが講師の方の推測だったように記憶しています。
超過死亡が止まらない
その後が気になって昨年までのデータを勉強会で見せていただいたグラフをまねて、2023年と2024年の死亡者数を加えてみるとこんな感じになりました(右端の黄色の2本の棒)。

青い点線がコロナ前の予測死亡数。新たに書き加えた2023年と2024年のデータは、2022年からの傾向を引き継ぎ、コロナ禍の前後で明らかに変わっているのが見てとれます。
これをどう見ればよいのか。
素人目には将来の人口予測に影響を与えるのではないか、と思うほどの変化にみえます。
社会生活の変化に起因するとすれば、改善するようにしなくてはなりません。
また、そうでないとするならこれほどの大きな変化について要因を探るべきではないでしょうか。
そういう報道すらされていない、参議院選挙の話題にもなっていないのが不安です。僕の見方が間違っていると良いのですが…。
この記事の投稿者
福士宗光
父から継いだ酵素製造と、自身はヨガ素人ながらヨガスクール運営を行っているケルプ研究所2代目経営者。
健康は食生活や適宜の運動を通じて自分自身で築き上げるもの。酵素とヨガでお手伝いすることが使命と考えています。