なぜ経営指針は必要なのか?~経営指針研究会一泊研修会に参加してきました

 

 その他

4月8日-9日、朝里クラッセホテルで開催された、北海道中小企業家同友会札幌支部の第13期経営指針研究会の一泊研修会に参加してきました。

同友会の経営指針づくりは、理念、方針、計画の3つをまとめて経営指針としています。

また、同友会の中で『労使見解』と通称されている、経営者が社員をもっとも重要なパートナーと考える精神がベースとなっているのが特徴(『労使見解』については、ここでは語りつくせない)。

札幌支部の経営指針研究会は、一年をかけて経営指針づくりをしますが、その間、運営側はサポートに徹し、研究生同士で議論を重ねていくスタイル。
13期はAグループ7名、Bグループ6名に分かれ議論を重ねていますが、今回は13名が一同に会して理念の一次案を発表しあい、議論し、深め、方針、計画に繋げていくというもの。

1日目経営理念の中間発表、2日目はグループ討論がメインとなります。私は第8期の修了生として運営に携わり、今回は全体司会の役割です。

一泊になっているのがミソで、日中のオフィシャルな議論の後、深夜まで更に腹を割って話します。

何のために経営しているのか

同友会の経営指針づくりはテクニカルなものではなく、経営者自身の生きざまをも反映させることを重視している。

最終的には経営者として自分自身で結論を出していく課題ですが、同じような境遇にある経営者と率直に意見交換をすることの意味は大きい。だからこその一泊。

最初の命題は「何のために経営しているのか」。

研究生の中間発表ではきれいにまとまったものが多く、「生きざま」を感じさせるものは現時点では必ずしも多くはない。
例年、この一泊研修を経て、議論に向かう姿勢が変わり、深まっていきます。

経営指針の中でも、とりわけ理念は経営者の生きざまを反映し、企業の存在意義を問うものでもある。一朝一夕に数字に表れてくることを目指すものではない。

経営指針をつくったらすぐに売り上げが急増するというものではない。そのため経営指針などなくても経営は成り立つと考える経営者も少なくありません。

今回のメンバーは必要性を感じているからこそ参加しているわけですが、2日目のグループ討論のテーマは「なぜ経営指針は必要なのか?」と設定されました。

私たち修了生も運営側ではありますが、同じテーマでグループ討論を行った。

うん、学ぶもの多かったですね。

「なぜ経営指針は必要なのか?」株式会社エール阿部社長の問題提起

「なぜ経営指針は必要なのか?」株式会社エール阿部社長からの問題提起

経営指針は必要だ!

私たちのグループでは4つの意味で必要性がある、という結論に。

1.経営者自身の覚悟ができること。ブレない芯ができること

2.働く人が自主的に、あるいは主体的に働けるようになること

3.対外的に会社の姿勢を伝えることができること

4.後継者に時々の経営者の想いや判断を遺すことができること

特に4番目は、はじめて触れた考え方でした。北海道で120年続く企業の4代目社長に教えていただきました。
自身が創業者の想いを知りたくとも叶わないということからでした。

 

経営指針を成文化し、それに基づいて会社を運営し、人が働き、社会と関わっていく。

もちろん問題はその中身。形ではない。しかしながら、「経営指針」という形に沿って思考を深めていくこと、それを繰り返すことが、中身を意味のあるものにしていくと思います。

伝わっているでしょうか?

仮に伝わっていなくても、もし中小企業経営者の方で、何か興味を感じたら経営指針の成文化に取り組んでみて欲しいと思います。

 この記事の投稿者

福士宗光

父から継いだ酵素製造と、自身はヨガ素人ながらヨガスクール運営を行っているケルプ研究所2代目経営者。

健康は食生活や適宜の運動を通じて自分自身で築き上げるもの。酵素とヨガでお手伝いすることが使命と考えています。

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