私たちはバランスの中に生きている
ヨガの先生は運動生理学も勉強します
今日、土曜日は、ヨガスクールのインストラクター養成クラス「運動生理学」の講義に出席。
先生は大学の教授ですが、箱根駅伝に出場したこともある本格的なアスリートでもある方。
お付き合いはもう15年以上になるかな?年に何回か、ご講義をお願いしています。
今日のテーマは「呼吸と循環」~身体への酸素の取り込み~。
ヨガを行う上で呼吸は大切な要素。生理学的な理解も深めておくのです。
酸素は危険な存在でもある
酸素って大切ですよね。酸素がなければ生きていけない。
皆さんは大気中に、酸素ってどれくらいあるかご存知ですか?
正解は20.9%
ちなみに二酸化炭素は0.03% 大気中に一番多いのは実は窒素で78%もある。
このバランスが大切。酸素はなくてはならないものですが、ありすぎても困る。
呼吸を通してエネルギーを産み出すのに欠かせない一方、反応性の高い、危険な分子でもあるからです。
良いものも、過ぎたるは及ばざるが如し。
だから血液中では、酸素は結びつきやすい鉄とくっついて安定な状態で存在しています(鉄って錆びやすいでしょ?)。それがヘモグロビン。だから血液は赤く見える。
最大酸素摂取量
運動をすると脈が速くなりますよね。これは運動に必要なエネルギーを生み出すためにたくさんの酸素が必要になるから。心臓が拍動の回数を増やして対応するのです。
そのピークである最大酸素摂取量は、年齢によって、そして個人差が大きいですが、平常時の10倍にもなる。
もちろん運動習慣のある人は高い数値であることが多いです。
運動中は、当然、筋肉に多くの酸素が運ばれます。また体温維持(下げる)ために皮膚にもたくさん回される。
反面、内臓などは少なくなります。脳にはシェアは落ちますが絶対量はほぼ変わらない。
これらのことをいちいち考えなくても身体は自然に調整してくれている。バランスを取ってくれている。
最大酸素摂取量は、従来、アスリートの運動能力を図る数値として研究されてきました。それが、今、生活習慣病のリスクと関連が注目されています。
加齢とともに下がってきます(リスクはあがる)。男性は40歳くらい、女性は30歳くらいがボーダーを下回る年齢だそうなので、適度な運動習慣が大切になります。
呼吸は自律的にも意識的にもコントロールされる
運動生理学の先生には、ヨガの効果を検討する共同研究も行っていただいていて、NK活性を高める可能性、自律神経系活動の加齢による低下を抑制することなどが分かってきています。
呼吸は身体活動の中で自律的にも、意識的にもコントロールされる唯一といってもよいもの。
身体活動と呼吸を意識して同時に行うヨガの特徴が私たちの心と身体のバランスに働きかけていると考えられています。
私たちはバランスの中に生きています。
心や身体のバランスを保つことが難しいという現代、ヨガの智慧は私たちに必要なものなのかも知れません。
インストラクター養成コースでは理論と実践の両方をバランスよく学びますよ。
この記事の投稿者
福士宗光
父から継いだ酵素製造と、自身はヨガ素人ながらヨガスクール運営を行っているケルプ研究所2代目経営者。
健康は食生活や適宜の運動を通じて自分自身で築き上げるもの。酵素とヨガでお手伝いすることが使命と考えています。