作業療法学会 市民公開講座に行ってきました
脳機能から考える健康・老化
友人(高校の同級生)が大会長をつとめる学会が札幌で開かれているので行ってきました。
といっても、僕は研究者や医療従事者ではなく一般市民なので、市民公開講座ですけど。
第50回日本作業療法学会。歴史ある学会の50回という節目で大会長をつとめるのって、すごいな。
新聞にも取り上げられていました。
友人が座長をつとめた市民公開講座の講師は、TVなどでも良くお見かけする池谷裕二先生。
東京大学大学院の薬学系研究科の教授ということですが、脳神経科学、そこにおける薬理がご専門・・なのかな?(素人、一市民なのでごめんなさい(笑)
テーマは「脳機能から考える健康・老化」
とても面白いお話でした。
作り笑いでも免疫力がアップする
「習慣化」された私たちの日常活動には脳内メカニズムが関わっていて、健康や老化に影響を与えている。
良く笑うと免疫力がアップするとか言うじゃないですか。これ、作り笑いでも良いそうです!
実験では箸を横に咥えて口角が上がるようにした人と、箸を下唇に縦に挟んで憂鬱な表情にしておいた人で、同じ漫画を読んで楽しい気分になる度合いで有意差が確認されている。
快楽感情が免疫アップにつながるのは、かなり本能的な部分でもあるらしい。マラソンやヨガにハマるのも当然ということかも知れない。
楽しいから笑うのか、笑うから楽しいのか、最近の研究では、後者の方がより強く影響することが分かってきたという。
呼吸を整えて、自律神経に働きかけるヨガとも近い感じがしますね。
そして笑った顔をしていると、楽しいことを発見しやすくなる。笑顔はつながる。。ということか
生まれたばかりの赤ちゃんは自然に笑います。一方、大人は笑えないことも多々ある(汗)
作り笑いでも良い。意識して口角を上げましょう(笑)
ここでは「再習慣化」という言葉が使われていました。
学習はツライ方が定着する
脳科学からみると、効率的な学習というのは、むしろ良くない。考え方そのものが間違っているということらしい。
非効率的な、スムーズじゃない勉強法の方が記憶が定着するそうです。
前後が入れ替わっていたり、誤字・脱字のある文章の方が、あとになると内容を覚えているとか。。。わざと誤字を使う訳にはいきませんが・・。
効果的なのはインプットではなく、アウトプットを重視すること。
何度も繰り返し読むより、一度読んでしばらくたってから思い出す作業。これ、受験勉強のとき実際にやっていましたね。
「なるほど・・」、「わかった!」という納得も落とし穴だそうです!分かった気になって思考停止を併発するらしい。
よく分からないままにもがいていた自分の学生時代、効率悪い勉強していたと思いますが、案外、良かったのかも・・と喜んで聞いていたら、「ダニング・クルーガー効果」という、能力の低い人ほど自分を高評価するということも教わりました。ガクッ(笑)
AI(人工知能)が世の中を変える
先生は、薬理の解析のためAI(人工知能)の研究もされていて、将棋や囲碁で名人がAIに負けるお話も興味深く紹介してくれました。
産業革命で多くの人の仕事の中身が変わったのと同じように、AIが今までの人間の多くの仕事を代替するようになる。
芸術やクリエイティブな仕事も、実は、AIは得意だそうです。
AI革命の後、どんな仕事が残るのか、というスライドには、幼稚園や小学校の先生、作業療法士のほか、経営者というのもありました。
もちろんこれは、どんな経営者であるか、ということが問題になりますね。
中身で選んだわけではなく、友人が大会長だから行った講座でしたが、大変興味深かった。
大会長に感謝しなくては・・ですね。良い講座を企画してくれてありがとう!
心と身体は、やはり密接に関わっていて、別々にとらえるのでは不十分ということ、あらためて感じました。
当社がテーマとする健康は、食や適宜の運動、そして心のもち方、三位一体で考えるべきです。
この記事の投稿者
福士宗光
父から継いだ酵素製造と、自身はヨガ素人ながらヨガスクール運営を行っているケルプ研究所2代目経営者。
健康は食生活や適宜の運動を通じて自分自身で築き上げるもの。酵素とヨガでお手伝いすることが使命と考えています。