忘れられないこと|何のために経営するのか(働くのか)の背景
何のために経営する?
少し前の話ですが、中小企業家同友会という経営者の集まりで経営理念を成文化する際に用いるシートについて意見交換したときのこと。あらためて自分自身で「?」となっていることがあります。
このシートには7つの問いがあり、一番最初の問いが「何のために経営しているのか」。
僕は7~8年前に経営指針研究会という勉強会で一年間、このカリキュラムに沿って経営指針成文化に取り組んだのですが、その時、この一番最初に問いかけに悶絶したのだったなぁ…
今もこの研究会にはサポート役として関わっていますが、研究生の多くがサラッと「従業員のため」「自社に関わる全ての人のため」みたいなことを書く。まぁ、正解のない問いではあるのですが、サポート役としては「それって”何のため”じゃなくて、”誰のため”だよね?」とツッコミを入れたりします。「もう少し考えてみません?」という意味でもありますけどね(笑)
最初の問いにして究極ともいえるこの命題。かくいう自分はどうかというと、当時、僕は父の後を受けて二代目社長になったばかり。「今のお客様を裏切らないことと引き継いだ従業員やその家族、自分の家族の生活を守るため」と(要約するとですが)書いたのです。
これって「何のために経営するのか」ではなくて「何のために後継するのか」じゃねぇの?とツッコミ入れたくなりますよね?
正解はない
言葉遊びをするつもりはないのですが、この命題が「経営の基本姿勢、経営者の生きざまの表明」とまで言われると相当考えなくてはなりません。「生きざま」ということであれば個人的な背景、生まれや育ち、個人的な信条も反映してきますもんね。だからこそ「従業員のため」とサラッと言われると奇麗すぎないか…と感じてしまう。
そんな意見交換をしながら、自分の「何のために…」はどうだったのだろう?と考えてみました。なぜ「今のお客様を裏切らない」って言葉になったのだろう?後継者として会社を潰さないとか、品質を維持するという至極当然のことを考えただけだろうか。無い知恵を絞って、それこそ悶絶しながら書いたのだけど・・・。
そして、ふと僕自身の体験が反映されているのかも・・・と思った。それは銀行に入ってすぐで僕はまだ父の会社を継ぐとか、そんなことは全く考えていなかった頃。融資課の先輩との会話。
先輩「お前の親父さんって何してんの?」
僕「酵素つくってます」
先輩「酵素?」
僕「まぁ、健康飲料ですかね」
先輩「あぁ、一番お金貸したくないやつだ(笑)」
僕「…ひどいっすね(笑)」
他愛のない会話ではありますが、しっかり僕のなかに残っています。
この種の反応は、実は今も変わらずで「健康食品の会社です」というと”ひく”人が一定の割合でいます。だから酵素だとか、発酵飲料というようにしています。
こんな背景があって「裏切らない」という言葉がにじみ出てきたのかもなと考えているところ。伝わりますかね?
あまり伝わらなくてもいい話でもあり、これ以上深めませんが、次回の同友会の経営指針委員会(経営指針研究会を運営している)の会議で問題提起をすることになっているので、この辺りのこと話してみようと思っています。テーマ見つかってよかった(笑)
この記事の投稿者
福士宗光
父から継いだ酵素製造と、自身はヨガ素人ながらヨガスクール運営を行っているケルプ研究所2代目経営者。
健康は食生活や適宜の運動を通じて自分自身で築き上げるもの。酵素とヨガでお手伝いすることが使命と考えています。