個の自由と組織|何のために
個と社会
スポーツ界の複数の競技でパワハラなどの問題がメディアを賑わせています。
スポーツは個人やチームのプレーヤーが競うものだけど、(主にその競技のOB・OGで構成されている)競技団体に所属することによって競技に参加できるというような事実上の制約があるようですね。
このような団体は、本来、プレーヤーを支援したり、大会運営をスムーズして競技の発展を目指すものでありながら、逆に組織や権威を維持することが目的となって個が抑圧されるということが問題の根本にありそうです。
スポーツに限らず、組織が本質的に持つ難点なのかも知れません。もっといえば個と社会(2人以上の人が集まると社会と呼べる)の関わりこそ、現代社会の永遠のテーマなのかも知れない。
いずれにしても、かつて問題化しなかったことが問題になるのは、おそらく時代として個を尊重する傾向が強くなってきたことを表すのではないでしょうか。
ヨガワークショップのために札幌にお越しいただいた吉田つとむ先生とも、このテーマについてお話をする機会がありました。
ヨガはスポーツではありませんがご自身が同様の経験をされていたんですね。
ヨガは自己実現を目指すものでもあり、魂の開放、真の自由を希求するものでもあるにもかかわらず、偉大な指導者のもとに弟子が集まり、組織ができ始めてくると個が抑圧されるというヨガの目的の対極にあることが起こるというのです。
結局、吉田先生は沖正弘師やB.K.S.アイアンガー師という、日本、あるいは世界の現代ヨガの巨人と魂の交流を保ちながら、しかし組織から離れ、一人でヨーガを探求する道を選ばれたといいます。
存続するのは事業の目的を目指すため
会社組織においても個が抑圧される傾向は強くなりがち。経営を考えるときに会社存続が重要だという考え方は広く支持されてもいます。
ただ、企業経営において組織が存続すべきなのは、本来、事業が目指す目的のため。組織の在り方や形は、時代の変化に応じて変わってしかるべきだと思います。
結局「何のために」ことがぼやけていくにしたがって、問題が起こってくるのかな、と。
組織の維持は目的ではなく手段であるはずなのです。
一般に企業業績を重視すると個が抑圧されると一般には考えられているように思いますが、逆に個を発揮することで企業業績を向上させる道を探したいなと思っています。
この記事の投稿者
福士宗光
父から継いだ酵素製造と、自身はヨガ素人ながらヨガスクール運営を行っているケルプ研究所2代目経営者。
健康は食生活や適宜の運動を通じて自分自身で築き上げるもの。酵素とヨガでお手伝いすることが使命と考えています。