天然物の機能性

 

 その他, 健康

デザイナーフーズ計画

デザイナーフーズ計画は、1990年代にアメリカ国立癌研究所が中心となり、植物に含まれる化学物質(ファイトケミカル)の中から、がん予防に役立つ可能性のあるものを特定し、それを加工食品に加えることを目的として実施された計画です。

この計画は、過去の観察研究の文献調査を基に、がん予防効果が期待される約40種類の野菜や果物をリスト化し、「デザイナーフーズピラミッド」として発表されました。

この時代、世界的に食品の三次機能について関心が高まり、日本も先駆的に取り組みを始めた国の一つです。
食の機能性については様々なアプローチがありますが、このデザイナーフーズ計画に対しては、アメリカでは臨床的なエビデンス客観性に乏しいとしてあまり注目されなくなった反面、日本では健康食品や代替医療の業界で広く引用されています(今このブログを書いている僕もその1人か…笑)。

デザイナーフーズ計画が、ピラミッドにある植物のファイトケミカルに焦点を当てる一方、日本ではその植物の機能性を謳う、あるいは加工食品のデザインに用いるというより食生活のデザインの根拠づけとして引用されているような気がします。

デザイナーフーズピラミッドの食品リスト
第1段:にんにく、キャベツ、甘草(リコリス )、大豆、ショウガ、セリ科の植物(ニンジン、セロリ、パースニップ )
第2段: タマネギ、お茶、ウコン(ターメリック)、玄米、全粒小麦、亜麻、柑橘類果実(オレンジ、レモン、グレープフルーツ )、ナス科の植物(トマト、ナス、ピーマン )、アブラナ科の植物(ブロッコリー、カリフラワー、芽キャベツ )

第3段: マスクメロン、バジル、タラゴン、カラスムギ、ハッカ、オレガノ、キュウリ、タイム、アサツキ、ローズマリー、セージ、ジャガイモ、大麦、ベリー

Wikipediaより引用

天然物の機能性

植物原料の機能性を考える場合、ファイトケミカルがその要因とみられることは多いのですが、その物質をよりピュアに取り出しすと、その機能性が高まるはずですが、必ずしもそうならない、植物全体から抽出したエキスの方がよい効果がみられるというケースも少なくありません。

ファイトケミカルの反応系が知られているもの以外にもあるのかも知れないし、知られていないファイトケミカル的なものとの相互反応が影響するのかも知れない。

酵素のような、多種類の原料を自然発酵させ熟成するというような伝統的な健康食材の場合、機能性の探求は案外、難しい場合も多いのです。

作用機序が分からないと客観的とはいえませんが、効果そのものを一定の条件で確かめていくことを積み重ねていこうと僕は考えています。

 この記事の投稿者

福士宗光

父から継いだ酵素製造と、自身はヨガ素人ながらヨガスクール運営を行っているケルプ研究所2代目経営者。

健康は食生活や適宜の運動を通じて自分自身で築き上げるもの。酵素とヨガでお手伝いすることが使命と考えています。

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