食の三次機能

 

 その他, 健康, 酵素

食には3つの機能があるとされています。
・一次機能(栄養機能):生きていくうえで必要な栄養素を供給する機能
・二次機能(嗜好機能):味、香り、食感など、食事の美味しさや満足感に関わる機能
・三次機能(生体調節機能):健康の維持増進、疾病の予防、体調の調節など、生体の機能を調節する機能(三次機能は機能性食品という言葉もあるように、一般には食の機能性という言い方が多いかも知れません)

2日前のブログに「食の安心には科学的なデータより食経験だ」という主旨のことを書きました。
(⇒『一番の安心は食経験』
長い食経験がある、つまり長く食べられている食品は安全と考えられますが、機能性についてはどうでしょうか?

体験談としての「〇〇を飲んだら元気になった」「××で悩んでいた不調が改善した」というものの積み重ねは一定の説得力をもちます。特に知り合いから言われると気持ちが動くことも多いですよね。

ただ、体験談は主観的であるが故に真偽に疑義を持たれたり、食経験と違い体験談の絶対数は乏しくなるので信頼性がそこまで高くないと思われるのはやむを得ないところです。
そこで科学的な検証にもとづくエビデンスを求められることになる。

僕は銀行を退職して北海道に戻り今の酵素製造の会社に転じた際に「これからはエビデンスがないと土俵にも上がれない時代が来るだろうな」と思い、機能性を確認するヒト試験や動物実験を行なってきました。肝機能、抗酸化、免疫バランス調整、腸内細菌叢などで有意なデータを得ています。

デザインした試験方法で有意な結果を得たことは事実ですが、それがどのような作用機序で起こるのか、は分かっていない。また、天然原料を用いて、自然発酵、長期熟成という作り方で毎回同じ成分と言い切れない。
この辺りは誠実に伝えるように心がけています。

いわゆる健康食品の業界は玉石混交で、かつては揶揄されることも多かった。僕はそれが嫌で業界の中では早い時期にヒト試験でのエビデンス取得を目指したのですが、今や大手の食品会社や製薬会社も参入する業界になりました。
エビデンスの精度で競うのはなかなか大変です。

思うに主観(体感)と客観(エビデンス)、どちらもそれだけでは十分ではなく、いわば合わせ技が大事。
一定の誠実なエビデンス、体感を伴う体験の積み重ね、そして歴史や伝統的な製法を守ること、長期熟成など、ウチの酵素の特徴を好んでくださる方とお付き合いしたい。
時間は大企業にも中小零細企業にも平等ですからね。

北海道酵素2021

機能性だけじゃない取組みのひとつ、北海道の原料だけで作る「北海道酵素」。2021年にボトリングを始めて毎年、実りの秋にビンテージを重ねています。

 この記事の投稿者

福士宗光

父から継いだ酵素製造と、自身はヨガ素人ながらヨガスクール運営を行っているケルプ研究所2代目経営者。

健康は食生活や適宜の運動を通じて自分自身で築き上げるもの。酵素とヨガでお手伝いすることが使命と考えています。

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