水分活性

 

 その他, 健康, 酵素

水分活性という言葉を聞いたことはありますか?
食品製造に関わる方には割と常識に近い知識ですが、一般的にはあまり使われないかも知れません。

水分があると微生物が繁殖しやすいというのはよく知られるところですが、正確に言うと「水分」ではなく「自由水」がどれだけあるか?というのが微生物の生育・増殖には重要です。

自由水と結合水

自由水というのは、微生物が利用できる自由に移動する水のことです。そうではない水は結合水といって、タンパク質や炭水化物などと結びついているため微生物が利用しづらいのです。
水分量は多くても、結合水が多く自由水が少なければ微生物は繁殖しづらいという訳です。

水分活性は自由水の割合を示す数値で0~1であらわされ、微生物の種類によって生育に適した水分活性が異なります。

水分活性が高いほど増殖できる微生物の種類が増え、細菌は通常、水分活性0.90以上、黄色ブドウ球菌は0.86以上で生育可能。カビは、水分活性0.80以上で増殖できます。水分活性が0.65以下になると、一般のカビも生えることができなくなり、0.5以下ではあらゆる微生物の増殖を防げるとされています。

保存性を高めるために、食品を乾燥させたり、塩蔵、あるいは砂糖漬けにするのは、いずれも水分活性を低くする(自由水の割合を減らす)意味があるのです。

F&E酵素の水分活性は?

F&E酵素は液体ですから、一見、全部水分のように思われるかも知れませんが、エキスの抽出に使っている甜菜糖の糖分と結合しているため水分活性は0.88と高くありません。

微生物の生育や増殖は、水分活性だけでなく、pHや温度、酸素の有無など様々な要素が関係します。
F&Eは発酵に関わる酵母や乳酸菌によって発酵が進むと微生物が産生する有機酸によってpHが4.0未満になり、水分活性と相まって食中毒菌はより繁殖しづらい環境になります。そのため常温での長期熟成が可能になっているのです。

F&E酵素は、昔からの伝統的な作り方で製造しています。
糖の浸透圧でエキスが抽出されること、そのエキスは自然に発酵すること、長く保存したものを飲んでも問題ない、むしろ健康によいことを経験のなかで知り、語り継がれてきただと思うと、先人たちとその知恵に感謝しなくてはなりません。

酵素が長期保存に耐え、体によいことを先人たちは経験で知っていたようです。

 

 

 この記事の投稿者

福士宗光

父から継いだ酵素製造と、自身はヨガ素人ながらヨガスクール運営を行っているケルプ研究所2代目経営者。

健康は食生活や適宜の運動を通じて自分自身で築き上げるもの。酵素とヨガでお手伝いすることが使命と考えています。

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