酵素の味|何に影響されるか
ウチの会社は漬け物のニオイがするらしい
酵素の味が苦手という方の中には「ニオイが無理」という人は少なくありません。
毎日その中にいる僕たちは気にならないのですが、初めて当社(の工場)に来る方は「独特のニオイがしますね」という人も多いのです。いわゆる発酵臭といわれるもので、どうやら漬け物のようなニオイらしい。主に野菜を原料にした発酵飲料なので、まぁそういうことになってもおかしくないですね。
実際、植物性の乳酸菌にも培養すると漬け物臭がするものがあります(多分、漬け物から分離された菌なのだと思います)。
僕は酵素をおススメする際に美味しくないとお伝えすることも多いのですが、ニオイも含めた風味と思っていただいた方が良いのかも知れません。
酵素の味
さて、では酵素の風味は何によって決まるのでしょうか?
原料
まずは構成する原料の種類や量の組み合わせが大きく影響します。これは良く分かる話。
弊社の酵素は根菜類の比率が高いことも漬け物のニオイに関係しているかも知れません。
ただ、同じ野菜でもその年や畑によっても味が変わりますから組み合わせが同じでも同じ味になるとは限らないのが面白いところ。
また、発酵の初期と後期では感じる原料のニオイが変わります。発酵室に入ってすぐの頃はセロリなどの青臭いニオイを感じることが多く、時間が経つにつれて様々に変化していきます。
その人の苦手な野菜のニオイを感じるのでは?という意見もあります。面白いですね。
菌株
ヒトでも民族が違えば外見の特徴は違う。また同じ民族でも家族によって顔立ちが違うように、発酵を担う菌によって同じ種類でも風味に違いが出てきます。
当社の酵素は自然発酵なので菌株が同じではない。タンク毎に味が違ってくる要素の一つです。
ウチの酵素から分離した酵母菌でパンを焼いてみたいと思っていて、冒頭の漬け物から分離した乳酸菌の話のように酵素のようなニオイのパンが出来るかも…酵素パン、美味しいかな?
保管方法や温度
工場のなかでの発酵、熟成中の温度や環境はかなり影響します。もちろん、瓶詰めしてからの保管環境や期間によっても風味は動きます。
瓶の中でも熟成が進むことは体感することができます。
味と機能性はリンクするのか?
他にも様々な要素があって、飲むときのエキスの温度や周囲の環境、そして飲む方の体調等の組み合わせによって様々に味は変わります。
それでも上の3つの要素を押さえておくと、ロット毎に味は変われど、ケルプ研究所の酵素だねという一定の幅に収まることになります。
酵素は美味しいから飲むというより、健康のためという方がほとんどですよね?
酵素に期待される機能性は様々ですが、美味しい酵素と美味しくない酵素があったとしたら、機能性としてはどちらがよいのでしょうか?良薬口に苦しとはいうものの、甘みの強い酵素はどうなのだろうか。
例えばエキスそのものの抗酸化能は長期熟成したものの方が高いのではないか、と考えています(すべてのロットで確かめられてはいません)。一方、長期熟成したエキスは円やか(まろやか)になり、美味しくなるように感じます(福士調べ~もちろん感じ方はそれぞれです)。
だとすると美味しく感じる酵素の方が身体にもよいのだろうか…?
断言するにはエビデンスを相当積み上げていかなくてはなりませんが、こういうことを探求するのって楽しいですよね。
この記事の投稿者
福士宗光
父から継いだ酵素製造と、自身はヨガ素人ながらヨガスクール運営を行っているケルプ研究所2代目経営者。
健康は食生活や適宜の運動を通じて自分自身で築き上げるもの。酵素とヨガでお手伝いすることが使命と考えています。