腸内環境の話|腸内フローラと腸

 

 健康, 酵素

乳酸菌が再びブームだそうです。

昔から言われている腸内環境を整えるということ。発酵食品が寄与することは知られていますが、その仕組みはまだ分かっていないことも多く、新しい知見が広まるたびにある種のブームのようなことが起こりますので、簡単に整理してみようと思います。

幾つか分かり難いキーワードが出てきますが、言葉そのものは覚えなくても構わないと思います。

プロバイオティクスとプレバイオティクス

似てるし、キーボードで打ち間違いし易そうな言葉ですが・・・。

■プロバイオティクス(Probiotics):腸内フローラのバランスを改善することによって宿主の健康に好影響を与える生きた微生物

■プレバイオティクス(Prebiotics):大腸内の特定の細菌の増殖および活性を選択的に変化させることより、宿主に有利な影響を与え、宿主の健康を改善する難消化性食品成分

(公益財団法人日本ビフィズス菌センター http://bifidus-fund.jp/ 用語集より)

分かりやすく言ってしまうと、プロバイオティクスは善玉菌、プレバイオティクスは善玉菌の餌。そんなイメージで良いかと思います。

腸内フローラの存在やその意味が知られるようになってから、この二つのキーワードで腸内環境が語られることがメインとなっていました(実際にはプレバイオティクスは、プロバイオティクスより後から提示された考え方)。

しかし僕はこの二つのことで腸内環境を語るのには疑問を持っていたのですね。というのも、プロバイオティクスでもプレバイオティクスでもない酵素の飲用によって腸内細菌叢が変化(善玉菌が増える)というデータを得ていたからです。

腸内フローラ

実験の発表ポスター

酵素と腸内フローラ

酵素を飲んでいて便秘が良くなったとか、お腹の調子に影響を与えることは経験的に知られていました。

そこで実験をしてみた。今まで酵素を飲んでいなかった健康な大学生に二週間酵素を飲んでもらって、飲む前、飲んでいる最中(一週間後)、飲み終えた後、そして飲むのをやめてから35日後にそれぞれ便サンプルをとってどんな菌がいるかを調べました。

そうすると、酵素を飲むことで特にヨーグルトなどを食べていない人たちの善玉菌といわれるビフィズス菌が25%増え、悪玉菌といわれるクロストリジウムの割合が減少しました。

何度かブログにも書いていますが、酵素は法律に則ってボトリングの際に加熱殺菌をしますので、発酵過程で活躍した微生物も製品の中では死菌の状態。つまりプロバイオティクスの効果は期待できない訳です。
また、製品を分析してもプレバイオティクスも、少なくともオリゴ糖のような既知のものはほとんど検出されません。でも、事実として善玉菌が増えた。

そこで腸内フローラが動く要因は、外から入って来る菌やその餌だけではなくて、腸内のなにかが影響を持ってもよいハズという推論を持っていた訳です。考えてみれば当然ではあります。また、腸内フローラのバランスが健康状態に影響を与えるとすれば反対の向きに影響があってもよさそうなものです。腸との相互作用のようなものがあるハズということも考えていました。例えば緊張するとお腹が痛くなるようなケース。ストレスで腸内フローラが乱れるようなことがありそうだな・・と。

バイオジェニックスという概念

近年、プロバイオティクスとプレバイオティクスの両方を合わせてシンバイオティクス(Synbiotics)と言ってみたり、バイオジェニックス(Biogenics)という概念が提唱されています。

■バイオジェニックス:腸内フローラを介することなく、直接生体に作用し、免疫賦活、コレステロール低下作用、血圧降下作用、整腸作用、抗腫瘍効果、抗血栓、造血作用などの生体調節、生体防御、疾病予防・回復、老化制御などに働く食品成分

(公益財団法人日本ビフィズス菌センター http://bifidus-fund.jp/ 用語集より)

 

例えば乳酸菌などが発酵する際に生産する代謝物もそうですし、乳酸菌や酵母の菌体(死菌で構わない)も該当します。ビタミンやフラボノイド等、植物性の生理活性物質なども含まれます。

そして心の状態が腸内細菌に影響を与えることも、その逆も報告されるようになっています。

なんにせよ腸内環境が健康に影響を与えることは間違いなさそうです。そして腸内環境を整えるカギは、プロバイオティクスだけではないことは記憶に留めていただければ。腸と腸内フローラの相互作用であり、食・心・動の在り方とバランスが影響するようです。

 この記事の投稿者

福士宗光

父から継いだ酵素製造と、自身はヨガ素人ながらヨガスクール運営を行っているケルプ研究所2代目経営者。

健康は食生活や適宜の運動を通じて自分自身で築き上げるもの。酵素とヨガでお手伝いすることが使命と考えています。

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