35℃が続くと30℃が涼しく感じますね
今年の夏は全国的に記録的な猛暑となっていますが、ここ札幌でも35℃が3日連続という、信じられない暑さがありました。
その後も30℃程度がずっと続いています。十分に暑いのですが、少しほっとしたり・・・。
北海道は真冬だとプラス気温になっただけで「今日は暖かいね」という感じになる時期もありますから、感覚というものは不思議なものです。
発酵室の温度管理
昨日のブログとややかぶりますが、人の感覚や感情は必ずしも絶対値と一致しません。
弊社の発酵室の室温はゆらぎながら一定の範囲内に収まるように調整していますが、僕は発酵室に毎日入るので、体感でほぼ室温が分かります。もちろん発酵室内に幾つか置いてある温度計も確認しますが・・・。
ただ、ここのところ体感が若干狂って涼しく感じるように思います。
夏場、発酵室内の温度が上がりすぎると下げるのが難しいので、やや低めにコントロールしていますが、といっても1~2℃の違い。ちょうど体温辺りの温度なので感覚の分岐点なのかも知れません。また、サーキュレーターで常に空気を動かしているので発酵室外のジトっとした感覚との違いかも知れません。
もちろん発酵室の役割から言いますと、僕の体感より微生物にとってどうなのかが問題。微生物にとては一定の温度帯の範囲であれば問題ありません。
微生物は温度に慣れるのだろうか?
結論からいいますと、微生物のライフサイクルは極めて短いので、個体として慣れるということはないと考えられます。
微生物には至適温度帯がそれぞれあって、その環境で増殖する。範囲を超える環境変化があった場合(例えば至適温度帯を大きく外れるほど温度が高くなった場合)、増殖しなくなっていずれ死滅するのが通常です(芽胞菌など特殊な方法で生き延びるものもあります)。
ただ、微生物はヒトなどの動物に比べて突然変異を起こす確率が高く、新たな環境に対応する変異をしたものがそこで定着し増殖するかも知れません。
環境に慣れたようにもみえますが、個体として慣れた訳ではなく、違った性質をもつ新たな株として変異したと考えるようです。
最近の研究では、通常考えられない極限環境で微生物が発見されることもあります。まだまだ知られていないことがたくさんありそうで面白い世界なのです。

発酵中のエキス
この記事の投稿者
福士宗光
父から継いだ酵素製造と、自身はヨガ素人ながらヨガスクール運営を行っているケルプ研究所2代目経営者。
健康は食生活や適宜の運動を通じて自分自身で築き上げるもの。酵素とヨガでお手伝いすることが使命と考えています。