ノロウィルス対策
ノロウィルス対策は、近年、食品製造や飲食にかかわる人にとっては大きなテーマになっています。
ノロウィルスとは?
いわゆるウィルス性胃腸炎やウィルス性食中毒の主役といっていいと思います。発症した場合、症状は猛烈な嘔吐や下痢、腹痛ですが、健常者が重篤な状況になる心配はありません。
問題はとにかく感染力が強いこと。
通常、微生物による感染は菌数が一定以上にならないと起こりませんが、ノロウィルスに関しては、ウィルスが数十~数百個のレベルでも感染してしまう場合があります。
患者の糞便や吐しゃ物には大量のウィルスが含まれ、乾燥して空気中にまうウィルスでも感染することがあるそうです。また、感染して発症しない方からも排菌がある場合があります。
特に食品工場や飲食店の従業者が感染した場合、多くの方に広げてしまうことになりがちです。食中毒の発生件数としては多くなくても、感染者数が多くなるのがノロウィルスの特徴でもあります。
アルコール殺菌が効かないのも厄介なところです。

ノロウイルスの電子顕微鏡像
国立健康危機管理研究機構 感染症情報提供サイトより
https://id-info.jihs.go.jp/diseases/na/norovirus/010/norovirus-intro.html
一番の対策は…
弊社工場でも製造スタッフの検便検査や研修を定期的に行っています。
二枚貝にはウィルスがいることが多いので、非加熱のものは食べないことの申し合わせや、手洗いの徹底など、まずは感染しないこと。
ただ、本人がいかに気をつけていてもお子さんが小さかったりすると、幼稚園などで感染するのを防ぐのはなかなか難しい。
また、感染した経験のある方に聞くと、発症した場合、吐き気を感じるとトイレに行くまで我慢するのも難しいと言います。
勤務中に発症することに備え、吐しゃ物を安全に処理する道具や服装の準備やロールプレイを行ったりもしています。
ちなみに弊社従業員でも感染した方はいますが、会社に持ち込まれたことは一度もありません。
一番の対策は体調が悪い場合、出社しないこと。感染したあとは体調が戻っても、検査で排菌のないことを確認してから出社としています。
余談ですが、ノロウィルスについて調べていたら、近縁種に札幌で発見されたウィルスがあるようです…嬉しくはないですね。
ウイルスの遺伝子が詳しく調べられると、非細菌性急性胃腸炎をおこす「小型球形ウイルス」には2種類あることが分かりました。ほとんどが、ノーウォークウイルスまたはノーウォーク様ウイルスと呼ばれていたウイルスで、もう一つが札幌で発見されたサッポロウイルスまたはサッポロ様ウイルスでした。平成14年(2002年)8月、国際ウイルス分類委員会(ICTV)で、ノロウイルス属、サポウイルス属に分類することになったのです。 厚労省HP「ノロウィルスQ&A」より |
この記事の投稿者
福士宗光
父から継いだ酵素製造と、自身はヨガ素人ながらヨガスクール運営を行っているケルプ研究所2代目経営者。
健康は食生活や適宜の運動を通じて自分自身で築き上げるもの。酵素とヨガでお手伝いすることが使命と考えています。