酵素を飲む意味|抗酸化能のヒト試験からみえること

 

 健康, 酵素

抗酸化物質

酵素を飲んで尿中の8-OHdGという体内の酸化ストレスマーカーの推移をみるという実験をしたことがあります。

簡単に説明すると、酵素を2週間飲んだら体内の酸化ストレスが小さくなり、飲むのをやめて3週間経ったら元の状態に戻ったということです(データのグラフも載せてるので良かったら以前のブログ読んでね→ 『続けることの意味|酵素生活』 )。

酸化ストレスとは活性酸素種の害のこと。活性酸素は、その名の通り活性化された(ほかの物質を酸化させやすい)酸素のこと。必要なものなのですが、例えば、細胞膜を構成する脂質は酸化されやすくそのようなこと(脂質過酸化)が起こると様々な不具合につながってしまいます。酸化ストレスは老化の原因でもあります。

一般に体内の酸化ストレスを軽減するとされる抗酸化物質は、ビタミンCやE、ポリフェノールなど、自身が酸化されることで例えば脂質の過酸化を防ぐ。つまり酸化されやすい物質ということ。
野菜や果物の機能性成分(ファイトケミカル)が抗酸化の面から健康の役に立つということが示されています。
弊社の酵素は長期間熟成することからビタミンの効用はあまり期待できませんが、ポリフェノールに関しては熟成したタンクの方が多く含まれることが見えてきています。また、その他に抗酸化に寄与する成分も見当をつけていますが、まだ確証は得られていません。

発酵タンク 熟成度合いが高まるほど抗酸化能が高まる傾向がみられます

追試をしてみると…

実は私たちは中高年者を対象にして追試も行っており更に興味深いデータを得ています。まだ論文にはなっていませんので詳細は控えますが、若年者とは逆の動きの有意なデータです。
その絶対値からは酸化ストレスによって生じたDNAのエラーの体外への排出を促進しているのでは?ともみえるデータなのです。

他の実験でもそうなのですが、酵素を飲んだ際に一方向にデータが動くのではなく中庸に集まるということがよく見られます。これはヨガの効果について実験をした際にも同様のことが見られています。
代謝経路の一部を遮断するような薬理ではないことが想像できます。

人にはそれぞれ個性がありますので、健康に関しても平均的であることが必ずしも良い訳ではありませんが、健康診断の正常値は健康と思われる人の平均値を中心にした一定の範囲を言っている訳で、ある程度の範囲には収まっていた方が良い場合がほとんど。

作用機序は分かっていないのですが、酵素飲用を継続すると身体に何らかの変化が起こることは事実だと思います。実験は公的機関や大学、ドクターに行っていただいてはいますが、僕の立場だとポジティブな変化と捉えるバイアスがかかっている。より具体的な機序に迫っていければと考えています。

 この記事の投稿者

福士宗光

父から継いだ酵素製造と、自身はヨガ素人ながらヨガスクール運営を行っているケルプ研究所2代目経営者。

健康は食生活や適宜の運動を通じて自分自身で築き上げるもの。酵素とヨガでお手伝いすることが使命と考えています。

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