「待つ」|仕込みと発酵の今昔

 

 その他, 酵素

基本の製法は創業時と変わらない

弊社の酵素は野菜や果物からエキスを抽出し、そのエキスを発酵・熟成させてつくります。

エキスを抽出するために糖浸透圧抽出法といって糖の浸透圧を利用します。原料に糖をまぶしながら樽に漬けこむ作業を仕込みと呼んでいます。

(ご参考)酵素はなぜ甘い?|糖浸透圧抽出法

一連の作業は基本的に創業の頃から変わりません。

今は、多少、人も増えて交代しながらやることもできますが、創業当時は、そんな人員はいない。創業者である父と定年退職後に就職してもらった男性と事務のパートの女性の3人。仕込みのときは母も加わって4人での作業になります。少人数で同じ作業を続けるのは大変だったと思います。

この作業は今も手作業がメイン。それでも今はフードスライサーを使って原料をカットしますが、創業当時は野菜を切るのも包丁で全部手作業。包丁を使っては砥ぎを繰り返すうちに、すっかり包丁も細くなっていました。

仕込みは「重ね仕込み」といって、一定の組み合わせの何パターンかで分けて仕込むものもあります。いずれにしても手間のかかる、機械化には馴染まない手順になっています。

仕込みを終えた原料は、一定の時間が経つと原料がヒタヒタになるほど液が出ています。これが糖の浸透圧を利用した抽出法。力をかけて絞り出すのではなく、しばらく時間をかけて待った後、ろ過して液を発酵タンクに移します。

ケルプ研究所 創業当時の発酵室

ケルプ研究所 創業当時の発酵室

生き物を飼っているのと同じ

発酵タンクは一定の室温の発酵室にあります。原料にあった酵母や乳酸菌が糖分を餌に発酵し、徐々にエキスが変わっていく。

微生物が活発に発酵する期間は1か月程度。その後、熟成にはいります。短いもので半年程度。長いものでは10年を超えます。それらをブレンドして製品にする。水を加えたりはしません。

当初の発酵の時期にもスターターを使わない自然発酵を守る当社の方法は、環境を整えて見守るしかない。創業の頃は発酵室の温度管理も自動的には出来なかったので、父はよく泊り込んでいました。また、元日から大晦日まで365日、工場に行っていました。生き物を飼っているのと同じですね。これは僕が帰ってきてからも、設備が整うまでしばらくは僕が引き継いで続いていました。

抽出も発酵も、そして熟成はもちろんですが「待つ」という時間が多い。ここを加速する方法があればコストダウンにはなるのかも知れない。資金的にも楽になるのかも知れない。。。でも、このままでも良いかな、と思っています。

今のエキスから何か新しい機能性を持つ物質が特定できたら、違うアプローチの製品も作るかも知れない。

仮にそうなっても、今までの製品も守りたいな。そういうことが許される世の中であって欲しい、なんとなくそんな気持ちもあります。

 

工場の仕事の様子(割と動きのあるところ・笑)を↓ご覧いただくことができます。(3:05)

 この記事の投稿者

福士宗光

父から継いだ酵素製造と、自身はヨガ素人ながらヨガスクール運営を行っているケルプ研究所2代目経営者。

健康は食生活や適宜の運動を通じて自分自身で築き上げるもの。酵素とヨガでお手伝いすることが使命と考えています。

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